- 勤怠に関するトラブル事例
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【事例】 接客の業務経験者ということで採用。数十名の指導的立場でスタッフの教育を担当するも社員のモラルの低さを理由に契約途中に辞めてしまいました。
【分 析】 『積極性3』、『指導性5』というデータからは指導的立場は困難と読み取れます。また「接客の業務経験者」ですが、過去の経験の中に指導的立場としての経験はありましたか?この事例のトラブル原因はこのあたりにありそうです。おそらくこのスタッフは指導的役割の部分で負担を大きく感じていたのでしょう。そして辞めたい気持ちを様々な信号として発信していました。しかしそれが派遣元に通じなかったため、一方的に辞めることを選択したのです。派遣元としては、それならそのように言ってくれれば・・・という気持ちになりますが本心をストレートに伝えにくいタイプ(『感受性』のポイントが大きく、『積極性』のポイントが小さい)の人もいます。相手の特徴を把握し、適切な対応が必要です。 -
【事例】100名以上派遣社員が就業しているコールセンターで勤務。 業務上での対応は素晴らしく良いが、その反面遅刻を繰り返したり、仕事をしない等の勤怠不良。 原因は?
【分 析】 『積極性』の座標軸が10ポイントを示しており、仕事へ意欲がとても高い人物であるのは間違いありません。また、『協調性2』かつ『自己信頼性9』からは極めて強い自己中心的な考え方をする人物であることが読み取れます。周りとの横並び、公平、平等的な考え方には馴染みません。頑張った分だけ自分へのプラスの見返りが欲しいと考えるタイプです。周りとは区別、差別されることを好みます。 今回の事例はおそらく職場(待遇、評価)に不満があり、それが勤怠に現れているのではないでしょうか。これは本人からの無言のメッセージと受け止めるべきです。 -
【事例】はプライベートの悩みから仕事に身が入らなくなっている。また言動や考え方が子供っぽい等、職場からクレーム。
【分析】「協調性:10」、[「環境順応性:1」と隣り合った座標軸の大きな差が目立つ波形です。 このように協調性と環境順応性の差が大きい(協調性大 / 環境順応性小)場合は、公平、平等を重視し、周りを優先する気持ち(協調性大)の強さと、周りよりも自分の思いを優先したい(環境順応性小)という相反する意識が混在していることを示しています。そのため、思考に葛藤が起こりやすく本人のストレスの原因にもなります。 さて、この人物は人に対する思い入れが強い人物です(協調性大 / 自己信頼性大)。プライベートでの悩みはその部分ではないかと推測されます。悩みが解決しないと今の状態は改善しないでしょう。思い入れが強く、客観的な判断が苦手なため悩みが早々に解決しそうには見えません。 職場からの不用論も今後想定されます。その場合、本人は人や組織に対しての思い入れが強たったため、人並み以上の反発を示すでしょう。今回の事例は雇用関係でのトラブルになると発展する恐れがあり、管理者側として注意が必要です。 管理側の対応としては、事前に本人に対して「聞く」姿勢を示し、信頼関係をしっかりと築き上げておくことです。トラブルとなってから初めて対面すると後手に回り、事後対応に苦慮することになりかねません。 -
【事例】 面接時の印象は人当たりが良く好印象。携帯電話ショップでの接客の仕事を紹介し、快諾をもらうも、その後音信不通。原因は?
【分 析】 ASKの分析データを見ると人当たりが良く、また前向きな姿勢を表す人物であることがわかります。また協調性が高く優しい性質のようです。座標軸の特徴では「活動性」のポイントが高く「積極性」との差が目立ちます。ここにこのような大きな差が発生した場合は結果的には本人の意思で就業が回避されてしまう可能性が高くなります。合わせて「協調性」の座標軸が高い場合、NOが言えないという特徴があり自分の意思を伝えることができず連絡そのものが途絶えてしまうことがあります。 - メンタルに関する事例集
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【事 例】 当社スタッフ1名終了にともなう欠員補充です。候補者があがっているのですが、この候補者の登録時の印象が少々病んでいるように感じられ気になっています。面接の最中にあくびをかみころしているような場面もあり、とてもマイペースな感じです。対応面、コミュニケーション等不安があるので派遣スタッフとしてどうかとは思うのですが勤務地が遠方ということもあり、思うような候補者が現われず、結局この候補者に決めました。スタートした後特に注意するところがあれば教えてください。
【分 析】 ASKの分析データも面接時の印象そのままに表示されています。派遣後は派遣先からも同様の評価となるでしょう。短期間での終了も十分考えられるので、別の候補者を準備しておくことをお勧めします。 また、「積極性」と「協調性」がともに小さく、「自己信頼性」が大きい今回の組み合わせは、派遣元側から契約の途中終了を持ち出した場合、係争に発展する可能性があります。契約期間はできるだけ短く設定してスタートしたほうがいいでしょう。 -
【事例】 中堅SEとして就業している社員のデータです。最近元気がなく、仕事への意欲も感じられません。 仕事以外に何か悩みを抱えているのでしょうか?
【分 析】 持久性が振りきっている場合は極めて強い心理的圧迫感を感じている状態を示します。このグラフの形からすると ご本人の本来の正常値ではなく、引きずってきているストレス状態が表われたものと判断できます。この心理的圧迫感により、仕事に対する意欲が低下しています。また動きも緩 慢になってきているのではないでしょうか。口数も少なく会話にスピードがなくなってきているかもしれません。メンタル面でのフォローが必要な時期にきて いる可能性があります。「仕事以外の悩み」という質問ですがデータでは「積極性」が1ポイントと低くなっています。この数値がご本人の悩みの影響によるものであるとする と、悩みの原因は仕事にあると考えられます。職場をもう一度チェックしてく ださい。 もし職場に原因がない状態でこの形が表れているのであれば将来を悲観するほ どの大きな問題がご本人に発生していると考えられます。 いずれにしても早期のフォローをお勧めします。 -
【事 例】 体調の悪さを訴えていた社員が自律神経失調症と診断されました。この社員は二年前に統合失調症で入院歴があります。ASKのデータでは「SE:持久性」の座標軸が6ポイントを示しており、それほどストレスを強く感じていないのでは・・・と思っていましたがグラフのどこを見ればいいのでしょうか?
【分 析】 「SE:持久性」の座標軸が6の場合はうつ状態ではないと思われます。しかし、この被験者の場合、「WSW:活動性」の座標軸の1のポイントが気になります。本人は体が重く感じられ、そして言動が緩慢になっているのではないでしょうか。かなり、しんどい状態だと思います。 非社会的になったり、幻聴があったり、異常行動があったりする場合、多くのケースで「WSW:活動性」の座標軸ポイントが極めて小さく表示されます。また合わせて「積極性」、「革新性」も小さくなります。今回のように「W:積極性」の座標軸ポイントが0の場合、 仕事に対するモチベーションが低下している状態を示します。仕事に前向きに取り組むことは難しいでしょう。 -
【事 例】 採用後職場で過呼吸で倒れたことがあり、救急車で病院に運ばれ、その後の産業医の診断で躁鬱と判断されました。産業医の話では、かなり重症で、衝動性だと言われました。病院に通院した際も「働かないほうがいい」と言われたそうです。しかし、経済的に本人が働かなくてはいけないということで、今の病院では「薬で調整しましょう」と大量の薬を飲んでいるようです。 その後、就業中に大声を出す等、奇行が見られるようになりました。 どこを注意すればよかったのでしょうか。
【分 析】 ASKの波形をみると「W積極性」が3ポイントと低く、慣れていない仕事をするにはちょっと厳しい数値となっています。 また「WSW活動性」が0ポイントを示しています。これでは面接時の言動は相当緩慢だったのではないでしょうか。 「WSW活動性 0ポイント」が示すのは自信の喪失により体が動かないことを示しています。この状態での就業は困難です。 また精神科医から処方される抗鬱剤を飲むことで鬱傾向がASKの波形にあらわれにくいことがあるようです。 精神的な課題がある場合、就業後2カ月後くらいに発病したという事例を聞きます。一定量働くことでストレスの蓄積が限界に達してしまうのでしょう。この人物の場合、いろいろな事情があっても「働かない方がいい」という診断に従うべきです。 - 不祥事に関する事例
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【事 例】 見つからないことをいいことに派遣スタッフが派遣先の社員食堂で無銭飲食を繰り返していたことが判明しました。 私には忠実で、何も問題なく見えていた人物なのですが、改めて一緒に働いているスタッフに聞いてみたところ、普段から自己中心的で非常に横着だったとのこと。仕事中に注意を受けたときは反省をする様子も見られるが、結局同じミスの繰り返しが目立っていたとのことでした。管理する立場として全く気がつかなかったのですがどういうところに注意していればよかったのでしょうか?
【分 析】 「無銭飲食」というのは特殊な事例ですが、このような行動をとる人物像とは「自分に甘く、自己本位で罪の意識が希薄になりがちな人物」ということです。このタイプは無銭飲食でなくてもいずれ他に何らかの問題行為をとる可能性が高いはずです。注意が必要です。 適性分析グラフをみると『積極性』の座標軸のポイントが1ポイントと小さめです。この座標軸のポイントが大きければ自分に対する厳しさの度合いが高く(人には攻撃的)、反対に小さければ小さいほど自分に対する甘さの度合いが増します(人には優しい)。 次に『協調性』の座標軸ですがポイントが大きければ周りへの意識が高く人を裏切ることができない性質(八方美人の要素あり)、反対に小さい場合は利己的な考え方が強くなり行動の基準が損得優先である(自分の意向を明確に表現)、ことを示します。 この事例の座標軸ポイントの組み合わせをみると「労せず利益を得たい」という考えが強い人物のようです。 さらに加えて『自省心』の座標軸のポイントも2ポイントと小さく‘自分を省みるという行為’をしにくい人物のようです。この場合、ひとつひとつのことがらに対して「まぁいいか・・」で済ませてしまうことが多くなります。 これら個々の座標軸のそれぞれのポイントには問題ありませんが、これら複数の要因が同時に重なった場合、今回のような事例が予測されます。 -
【事 例】 1ヶ月の期間限定で、事務の補助の仕事として派遣したスタッフが、派遣先とうまくいかず、自らの申し入れで自己都合終了いたしました。やむを得ないこととして了解したのですが、その後派遣元に損害賠償を求めてきました。終了は自己都合によるものだから対応はできないと回答したところ、机をたたくなど強硬な態度を取り、またその場で他者に電話をして応援を頼むなど、派遣元としては対応に苦慮しました。どのような点を注意すればよかったのでしょうか。
【分 析】 派遣元へ来てからの態度はかなりの特異行動に感じられます。それ以前、派遣を決定する前に注意すべきポイントがいくつかありました。今回は事務の補助業務ということなので派遣先の担当者とのコミュニケーションは必須かと思われます。コミュニケーションの面からは「N:協調性」、「NNW:社交性」、「SW:革新性」、「SSW:自己信頼性」など注目すべき座標軸がいくつかあります。この事例では「社交性」が1ポイントとなっており、人との接触を嫌う人物であることが読み取れます。また「革新性」が4ポイントとやや小さく、変化を嫌い人に愛想よく振る舞うことが苦手であることがわかります。この点から短期就業には向いていないということがわかります。さらに「S:感受性」、「SE:固執性」がともに高く、9ポイントを示しています。これは情緒的に不安定であることを示します。この不安定な部分が一方的なクレームに発展してしまったのかもしれません。今回は本人からの自己申告でしたが、コミュニケーション能力が低く情緒的な面での不安定さがあり、明るさが感じられないこの人物の場合、派遣先の方から契約解除を求められることも十分あり、その場合はさらに問題が長引いた可能性もあります。派遣には適さない人物であるという判断を事前にしておくべき事例です。 -
【事 例】 契約終了時のクレームが長期化しています。営業担当者が派遣には契約期間があることを説明していたのにも関わらず「そのような話は聞いていない」などと、主張。就業が終わってもいまだに派遣元に対し攻撃的な態度が続いており困惑しています。 (転職暦7回 40代前半 女性)
【分 析】 N:協調性 / 警戒心欠如 の座標軸が10ポイントを示す場合、協調性が高く、義理堅く、人との信頼関係を重視して考える性質を示します。対人的には穏やかですが、一旦、信頼関係が失われた(裏切られた)と感じた場合、その反動は大きく、きわめて頑なな態度に豹変します。派遣元としてはとても驚かされます。W:積極性 / 攻撃的 が3ポイントと小さ目です。これは契約意識よりも、好き嫌いで仕事をする傾向が強いことを示します。年齢的な理由もあるのかもしれませんが、契約終了の通知を営業担当の人から見放されたと受け取ったのかもしれません。その時点で信頼関係は失われてしまいました。今後の処理については上級の役職の方が対応するなど、対応の窓口担当を変更し、会社としての誠実な意思を示す必要があります。悪意を持って攻撃するタイプの人物ではありません。本人の気持ちをどうくみ取るか、関係の再構築が最優先課題です。 - 退職に関する事例集
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【事 例】 ユーザーへ出向き、パソコンの接続・保守・クレーム処理をする仕事での就業でした。過去に技術面での経験もあり本人も了解したため業務をスタートしたのですが、たった1日で辞めたいと申し出てきました。技術面での知識もあり本人の意向も十分確認したつもりなのですがどこに問題があったのでしょうか。
【分 析】 全体的に右下方向に片寄っています。技術職を希望する人に多い形です。 今回の仕事内容は技術面での知識とともにユーザーに対するコミュニケーションスキルが要求されていたようです。 グラフの座標軸をみると「社交性」の座標軸が2ポイントと小さく、不特定多数の人との対話は避けたいと思っています。また「積極性」の座標軸も3ポイントと小さく、無理をしてでも仕事を続けようという力強さを感じません。合わせて「感受性」の座標軸が9ポイントとなっており、極めて神経質で繊細であることがわかります。 「持久性」の座標軸の9ポイントからはストレスを感じやすい人物であると判断できます。 今回は知識面では十分でも人と接することは苦手という性質が根本的な原因です。残念ですがミスマッチングであるといわざるを得ません。 -
【事 例】 毎日決められた時間に客先の会社(一日4社)に出向き、書類を受け渡しする業務に派遣しているスタッフです。 最初は順調に就業しており、就業開始後3週間後に面談したときには本人も「何の不安もなく仕事しています」と明るく答えていました。ところがその数日後に3日間病欠し、3日目の夕方に突然「退職したい」とのメールがきました。そこにはいままで一度も本人が触れていなかった業務内容に関する不満が書かれていました。その後、こちらからの電話(留守電)やメールに対して一切返信がありません。 順調に就業していたように見えていたので、急なことに驚いています。本人には困ったことがあったらいつでも言うようにとこまめに連絡していただけに、事前に何の相談もなかったことにショックを感じています。どこに問題があったのでしょうか。
【分 析】 決められた仕事を繰り返し行うという業務内容はもともとこのスタッフには向いていませんでした。またこの派遣スタッフは損得に対してはとても敏感で、打算的な判断を優先して行動を決める傾向の強い人物です。本人にとって他にもっと条件のいい仕事があったのかもしれません。 就業開始3週間後の面談の時は、その時点では素直な気持ちだったと思われますが、その後短期間で気が変わっています。仕事に関することが原因として退職理由を連絡してきたとのことですがそれは根本的なものではなく、本当の理由は本人の気持ちの変化だと思われます。 このスタッフとは今後も連絡が取れないでしょう。万一取れたとしても今回の仕事に復帰することはありません。早く気持ちを切り替えて別の候補をあげられることをお勧めします。 人には様々な性格、個性、行動パターンがあります。こまめなフォローが有効な人がいれば、反対にこまめにフォローしても効果のない人もいます。今回の派遣スタッフは自己中心的に判断する人物だったために残念ながら振り回される結果となってしまったようです。 SW革新性=10・・・・・きさくで好奇心旺盛。誰とでも愛想良く対応できるが、変化を求め、同じ業務の繰り返しは苦手。深く考えずに結論を出す事があり、あきっぽい面がある。 N 協調性のポイントが小さく、かつSSW自己信頼性のポイントが大きい組み合わせ・・・・・ 自己中心的な考え方をし、周りを振り回す傾向が強い。 -
【事 例】 派遣後2日間の勤務で退職の申し入れがありました。理由は他に正社員での就業が決まったとのこと。仕事をスタートする時はそんな話はまったく無く、今回の就業を喜んでいました。そのため予想もしなかった突然の申し入れに困惑しています。派遣と正社員応募を同時進行させるような人には見えなかったのですがどこを注意すればよかったのでしょうか?
【分 析】 派遣就業の場合は「WSW活動性の座標軸ポイント」−「W積極性の座標軸ポイント」≧6になった場合、派遣者員の本人都合で就業がキャンセルされる可能性が高くなります。今回の事例がそれに該当します。あきらかに就業前からリタイアすることが予測される人物です。 この事例のように「N協調性」、「WNW指導性」の座標軸ポイントがともに大きく、さらに「W積極性」の座標軸ポイントが小さい組み合わせの場合は、性格が優しく、周りに対する意識が高く、そして自尊心の強いタイプです。このような性格の人物がリタイアする場合は職場での人間関係が第一に考えられます。正社員決定というのは作り話でしょう。派遣と正社員応募を同時進行させる人物のグラフ波形は「N協調性」の座標軸が小さく、「SSW自己信頼性」の座標軸が大きく表示されます。 -
【事 例】 勤務状態について注意したところ、激昂し即日辞めてしまいました。その後、驚くほどの激しい口調で会社に苦情を申し入れてきています。 最初から意に沿わないとすぐに怒りだすところがあり気にはなっていたのですがどこを注意すればよかったのでしょうか。 【分 析】 注意に対し急に怒り出し、さらにはそのまま仕事をやめてしまったという今回の事例ですがあらかじめ本人の個性を客観的に理解しておく必要があったようです。グラフからは「仕事熱心」、「思い込みが激しい」、「直情噴火型」、「攻撃的」、「負けず嫌い」「過敏」というような特徴が読み取れます。これらからリスクの大きい派遣だったことがわかります。 『情動性』の座標軸が10ポイントと振り切っています。この座標軸のポイントが高い場合は喜怒哀楽がはっきりと表に出る(感情の変化が大きい)という特徴があります。合わせて『積極性』の座標軸ポイントが大きくなると、仕事に対する強い思いとともに周りに対して攻撃的になる、といった面が強くなります。 さらに今回の事例のように『活動性』『革新性』の座標軸ポイントがともに大きい場合は、常に即断即決するという特徴があります。決断の速さが長所ですが、深く考えずに行動するという面では短所といえます。これらの要素を合わせ持つ人物なのですが、これら以外にもう一つ、物事に「過敏」に反応するという特徴を持っています(『自己信頼性』と『感受性』の座標軸ポイントがともに大きい場合はデリケートで過敏)。 今回勤務状態について注意したことが過敏な部分に刺激を与えてしまい、必要以上に反応してしまったのではないでしょうか。仕事に対する意欲は高い人物ですがもともと過敏で攻撃的なため周りとの摩擦が生じやすいのです。注意の仕方についてより慎重に対応する必要があったようです。
- 対人関係に関する事例
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【事 例】 明るく、積極的な人物と判断して一年前に採用しました。就業当初は積極的に発言していたのですが徐々に前向きな言動がなくなり、最近は自分で判断することが少なくなりました。積極的な性格がどうしてこのような受身の姿勢に変ってしまったのでしょうか?
【分 析】 人との接触を好まない、消極的な状態になっています。本来はもう少し積極的でコミュニケーションも取れていたかもしれません。根本的には物事を性善説で考え、人を疑う意識の少ない人物であり、明るさを持っていたはずです。現在のこのような状態の原因は、周りに圧倒的に強い人物が存在し、その圧力により自己からの発信、拡散の力を失いつつあるようです。現在、仕事へのモチベーションは高いとはいえません。配置換え等、環境を変えることにより改善される可能性があります。 -
【事 例】 ベテランの女性社員(41)の件です。仕事熱心なのですが周りとの兼ね合いが悪く、他の社員がこの人物のために何人も辞めています。会社としてもどうにかしなければというところまできています。今後どのように対応していけばいいでしょうか。
【分 析】 本人に悪気はありませんが気性が強すぎ、またそれがストレートに表われます。職場では仕事を人に任せることができず、あれもこれも一人で取り込んでしまっていることと思います。この人物は一般的な企業(組織)には馴染むことができません。 この人物の周りにいる社員は常時強いプレッシャーを受け、ストレスを強く感じるようになります。周りの人はあっという間にSE(心理的圧迫)の値が大きくなってしまい、次々と退職してしまうでしょう。上司といえどもコントロールできず手を焼くことになります。 この波形の人物が社内にいる場合、大きな組織の企業では1〜2年間隔で転勤、出向をさせて周りの負担を軽減しているようです。ただしそれも根本的な解決にはなりません。 残念ですが組織維持のためには排除していかなければいけない人物です。その場合でも、基本的に仕事への意欲は強く熱心なため、対応には注意が必要です。本人は自尊心が高く、芯が強いため自分にとって不本意なことは極めて受け入れがたく、また感情が突然爆発してしまう特徴があります。 責任感が強く、変化を好み、新しい物を好むという本人の意向に沿った方向付けができればより良いでしょう。性質は激しいですが複雑さはなく、比較的単純です。論理的、合理的な関わりがベターです。 - 採用に関する事例集
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【事 例】 商業施設1階受付での不特定多数の来訪者に対するインフォメーション業務への採用を予定しています。 本人の今までの職歴がみな3ヶ月くらいで終了しています。転職歴に少々不安を感じています。どう判断すればいいでしょうか
【分 析】 すべての人には下記の法則が当てはまります。 ・人は同じ行動を繰り返す ・人の本質を判断するためには言葉ではなく行動結果に焦点をあてる 「今までの職歴がみな3ヶ月くらい・・」とメッセージにありました。過去に何件の職歴があったのかは不明ですが上記の法則に当てはめると今後も3ヶ月程度で転職する可能性が高いでしょう。 さて、ASKの分析ですが仕事への意欲の点では評価できます(積極性6)。ただし、過敏であること(自己信頼性8&感受性9)、自己中心的な要素が強く周りの人への関心が薄い(協調性1&自己信頼性8)ことからインフォメーション業務には向いていないと思われます。笑顔も少ないかもしれません(協調性1)。 本人は人前にでるような華やかな職場を好み、また働いている自分の理想像を具体的に描いているようです(社交性7&自己信頼性8)。ただし自分の理想像と適性が一致していない可能性が強く、その不一致が原因で、今まで契約が短期間で終了してきていると考えられます。 -
【事 例】 外資系製薬会社で外国籍役員向けのヘルプデスク業務に就いている女性スタッフについてのご相談です。派遣先からの評価は高く、就業後1年が経過しました。今年度より、今まで3名で対応していた業務を男性スタッフ(就業3年目)と2名体制で対応しています。そのため、本人の業務ボリュームが大きくなっているとのことです。 男性スタッフの方はチームのとりまとめや営業担当者との窓口的な役割もお願いしているので女性スタッフよりも給与が高めです。 先日、この女性スタッフより「自分の方が業務量が多いのにまさか給与は男性スタッフよりも低くないですよね?等、営業担当者に質問や強い主張があったようです。男性スタッフの給与を知っているかは定かではないのですが、今後このスタッフとの対応はどういうところに気をつければいいでしょうか。
【分 析】 女性スタッフの個性は一般的な日本人の感覚とは違うようです。どちらかといえば欧米や中国など自己主張のとても強いタイプです。 今回のクレームの目的は自分の給与をできるだけアップさせるためのものです。業務量のことは目的のための理由付けであり、また男性スタッフのことは関係ありません。 この女性スタッフについては今後も(一年ごとに)同様の話がでてくるでしょう。給与をアップしても同様のことが繰り返されることを把握しておいてください。 女性スタッフは基本的に自分を中心に考え、人を信じないという特徴があります。そのため、口頭で誠実に説明しても素直に信じることはないでしょう。(自省心=9 協調性=3 自己信頼性=8) 対応としては聞く側に徹することが大事です。交渉、説得などは得策ではありません。話し合うのではなく、具体的な給与アップの提示など本人の目的を理解した上で客観的で明確な対応を示していく必要があります。
【事例】プライベートの悩みが原因で仕事に身が入っていない。 / 折りたたむ